(画像は、プロトタイプです。)
このルアーを作成しようと企画したのは、RPMクランクMID-4を企画した直後のことでした。しかし、その他のアイテムに忙しく、そのまま棚上げになっていました。それでも試合や動画撮影でのペンシルポッパー使用頻度が高く、自分の釣りに、よりマッチしたペンシルポッパーが必要だと感じていました。
ペンシルポッパーと言うと、スプークとポッパーの中間ルアーというイメージがあり、個人的には、中途半端なジャンルであり、スプークとポッパーを明確に使い分けている私には興味が湧きませんでした。また昔からバス用でペンシルポップというと、ポッパーのボディーを長くして直立立ちにし、移動距離を控えたスローなポッパーという観念があったからです。
それがジョージア州クラークスヒルでのエリート戦で、多くのアングラーがブルーバックへリングを追いかけるスクーリングフィッシュ狙いに、ソルト用ペンシルポッパーが飛距離が稼げて素晴らしいとの理由で、一気にトーナメントルアーのワンジャンルになりました。
その時は、このルアーの特徴の飛距離に注目が集まり、本筋のアクションや使うタイミングに付いては深く取り上げられませんでした。
その飛距離からスクーリングフィッシュに適しているのは先に述べましたが、何より波だった中でもキャストが決まり、ウィンディバンクでスプークもポッパーも波負けしてしまう場面で、激しいアクションとスプラッシュでフィッシュイーターを魅了するのです。シーズン中のウィンディバンクほど、バスの活性が高いのは言うまでもありません。
またクリアなディープレイクで、深場に潜むバスを呼び寄せる力も、ずば抜けています。
ナブラやボイルが頻繁に起こる時や、風が強いけどトップが有効な時、ディープクリアレイク攻略、大規模なウィードやリップラップを大胆且つスピーディーに攻めたい時に、このペンシルポップに敵うルアーが見当たりません。そして付け加えるならば、本物のペンシルポップと呼ぶに相応しいのは、元祖コーデルと日本製で一品あるだけです。
橋本プロとの動画でも、波の状況を即座に判断してアメリカ製ペンシルポップに結び変えた訳です。ファルコン編では波の状況と、ボイル対策で使用しているのです。
次回は、キーとなるアクションについて解説します。
宮崎友輔